転職エントリの前座。

仕事の関係で、地方から東京に来て、感じたことがある。

お前ら電車の路線詳しすぎだ。

もちろん、これだけ交通インフラが発展した街で、生活に必要なスキルだから詳しくなる必要はあるだろう。詳しければ、より短時間で移動が出来る場合だってある。
それにしても必要以上に詳しすぎないか。

相手に住所を聞く場合は、たいていの場合、そこに行くつもりであるか、そこにまつわる話をするためだ。
だが、住所を言った次の返しが「ああ、○○線ね」となる場合が多い。
私は未だにどれだけの路線あるのか把握出来ていないのだが、両手を使っても足らないことは理解できる。ああ、待ってくれ、1023路線もないぞという話は、今はやめておこう。

今さら言うまでもないことだが、東京の場合、都市としてのブランド力がとても強い。
例えば、ブランドの服をを身にまとえば、自分の価値が上がったかのように錯覚するのと同様、都市で生活をすれば、ブランドの一端を担っている気持ちになるのは理解できる。

だが、そこに居るだけでは、置物と同じだ。
一端を担っている、自分が一部である、という実感を得るためには、何らかの帰属意識が必要だ。
参入障壁は高ければ高いほど、帰属意識は高まる。
東京の電車の路線に対する知識は、その試金石なのではないか。
「御社には、○○線から××線に乗り換えれば早いですね」と素早く答えられるかどうか。
東京というブランドを、着こなせている度合いが測られる瞬間だ。

電車の路線に詳しいことが悪いと言っているのではない。
正直に言おう。うらやましいのだ。
参入障壁が高い。ちっとも分からない。

なんだよ、中央総武線って。どっちだよ。ホームいくつあるんだよ。
山手線って言いながら、全然山間部を走ってないじゃないか。
東京臨海高速鉄道りんかい線とか、英語のアナウンスの人がかわいそうだろ。

これだけの知識量が頭に入っているのはうらやましい。
貴方の後頭部にUSBメモリを挿したいぐらいだ。
あ、32MBなんですけど、足ります?え?不明なデバイス?あれ?

ところで、電車社会だからこそなんだなと気が付いたことがある。
時間の正確さだ。
電車の運行時間の話ではない。これに振り回される社会の方だ。
俗に、地方より、東京の方が、ビジネスのスピードは速いと言われる。
電車が一因ではないか。

極端な例をひとつ挙げておこう。
終電だ。
一日の仕事は、終電までに終わらさなければならない。
これを逃せば、翌朝までの選択肢はぐっと減り、コストはぐっと上がる。
そのため、仕事も、最悪の場合でも終電を意識して進めることになる。

地方の車社会だと、これがない。
24時間いつでも帰れるのだ。
無意識に時間を過ごすこともあるかもしれない。

一日の締めとしての終電。一里塚であり、免罪符でもある。

前職まで「会社に住んでるから家賃がもったいない」だの「デスマの神」だの「カレンダーが毎日黒色」とか好き放題言われてきたが。
上京を機会に、仕事のスタンスを変えた。また、変えられるだけの環境を頂いている。
ありがたいことだ。諸君、私は変わったのだ。残念だったな。

無論、ここまで展開させて頂いた東京の文化によるものも大きい。

だが、あえて2つのことを、皆様にお伝えしなければならない。

ひとつ。
会社から家まで徒歩で通勤しているため、終電は関係ない。
あえて言えば、都営交通のバスによる通勤とも言える。

ふたつ。
その都営交通は、私が上京してまもなく、「24時間化しちゃうかも」と突然発表された。

神の称号は、まだまだ私の物のようだ。
そもそも、どこに返すんだ。これ。
これをご覧の貴方、要りません?デスマ神の称号。
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たまには真面目な話を。

「報告したいと思います。
 不具合の原因は、判定する条件の不足にあったと思います。
 2時間の作業で修正可能だと思います。
 今後気をつけたいと思います。」

後輩から届いた報告メールの抜粋だ。
この現場に新人のときに配属されて4年。
私が求めている4年目の技術者が書く報告メールではなかった。
私は彼を呼び出した。

「報告メールを見たよ。直して欲しい事があるんだが、分かるかい」
「はい。条件を増やして修正します」
「そうじゃないんだ。あ、いや、それもなんだが。
 報告するときには、事実と、自分の考えを分けて書くんだ。分かるかい?」
「はあ。考え・・・ですか。
 分かりました」
「幸い、今回の修正には時間もまだある。さっきのメールを修正して再提出してごらん」

机に戻ってPCと格闘する彼の頭の上に、?マークが見えるようだった。
15分ほどすると、?マークが!マークに変わったようだ。
私のPCにメールが届いた。

「報告したいと考えます。
 不具合の原因は、判定する条件の不足にあったと考えます。
 2時間の作業で修正可能だと考えます。
 今後気をつけたいと考えます。」

悪いのは彼ではない。私の指摘の仕方が悪かったのだ。
さらに言うならば、先日まで彼の上司だった男は、報告に誤りがあると全てを報告者のせいにする男だった。
おのずと、報告に防衛戦を張るような仕事にならざるを得ない。
だからこそ彼は断定を避けたのだ。

だが、私は指摘しなければならない。
それが彼のためだからだ。
いや・・・彼のためだと、考えるからだ。

「言い方が悪かったな。
 これは客観的事実、これは主観的な判断というように書くと、君の上司は判断がしやすいね。
 読み手の立場になって書いてごらん」
「・・・はい。分かりました。やってみます」

30分でメールが届いた。

「報告します。
 不具合の原因は、判定する条件の不足にありました。(恐らく)
 2時間の作業で修正可能です。(遅れるかもしれません)
 今後気をつけます。(気をつけてはいるのですが)」

ため息で、机の上の書類が4枚ほど床に落ちた。

さて、前回の更新からずいぶん日が開いてしまった。
ありがたいことに、その間に多くの更新へのご要望を頂いた。
次回の更新は期間が空かないようにしたい、と思う。(遅れるかもしれません)
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